■回答者の性別内訳
男性66人(49%)
女性68人(51%)
■回答者の年代別内訳
20代以下 40人(30%)
30代 70人(52%)
40代 20人(15%)
50代以上 4人(3%)
■回答者の居住地域別内訳
福岡市都心部(中央区、博多区)38人(29%)
福岡市以外の福岡都市圏 38人(29%)
福岡市西部 30人(22%)
福岡市東部 16人(12%)
福岡市南部 12人(9%)
■表G 「立地」を最重視する回答者の「住んでみたい」エリア・ベスト5 n=80
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■表H マンション購入予定「あり」「未定」者の「住んでみたい」エリア・ベスト5
n=60 |
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1位は「大濠・西公園・唐人町」
ワースト1は「天神・薬院」
まずは、表A、B、Cを見てほしい。これらは、「福岡市及び近郊の40エリアの中から、『好き〜住んでみたい』『嫌い〜住みたくない』『よく知らない』のそれぞれ上位3エリアを選んでください」という設問の回答結果である。
表Aの『住みたい』エリアで断然トップは、「大濠・西公園・唐人町』。以下、「警固・赤坂・けやき通り」「平尾・小笹」と続き、やはり高級住宅街といわれるエリアに人気が集まっている。福岡市中央区のエリアも上位に多く、ベスト10には1〜3位のエリアのほかに、5位の「天神・薬院」、7位の「六本松・桜坂」があり計5カ所。マンションに住むなら都心に、という傾向が強いようだ。
一方、表Bの『住みたくない』エリアでトップ、いわゆる人気度ワースト1は「天神・薬院」。このエリアは『住みたい』ランキングでも上位にあり、評価が分かれている。続く2位は「JR博多駅周辺・比恵」、3位はキャナルシティ博多がある「住吉・美野島」と「福岡空港周辺」。交通の要衝、または観光地として人の行き来が多いエリアが居住地としては嫌われたようだ。
表Cの『よく知らない』エリアでは、1位のJR博多南駅周辺(那珂川町)をはじめ、新宮(粕屋郡)、春日原(春日市)、大野城(大野城市)、二日市(筑紫野市)といった福岡市以外の近郊に回答が集中している。
『住みたい』理由で最多は
「公園・緑の多さ」
『住みたい』『住みたくない』理由で多いものは何だろうか。回答エリア別に20の理由の中から上位3つまでを選んでもらった集計結果が、表D、Eである。
『住みたい』理由表Dでトップは、「公園・緑の多さ」。以下、「買い物などの生活利便」「通勤の便」「駅までの距離、時間」と《利便性》に関する理由が続き、5位には「住環境完成度(街並み)」がランク。総合すると、「生活や交通の利便性だけでなく、緑が多いことに加え、街並みも整っている」ことが、『住みたい』エリアのベスト条件といえる。
一方、『住みたくない』理由表Eでは、「交通騒音、交通安全性」が他を引き離して1位。続く2位が「治安維持性」だったことから、居住地域選びには安全性が最も重視されていることがわかる。
『通勤1時間以上』の回答者が
住みたいエリアは「天神・薬院」
次に、回答者の属性別に『住みたい』エリア・ランキング表Fをみてみよう。
意外だったのが、性別でほとんど傾向が違わなかったこと。ただし、「西新」については男性(6位、回答率18.2%)よりも女性(3位、23.5%)の人気が高かった。
年代別(50代以上は、回答者が4人と極端に少ないため参考データ)でも、20代以下、30代、40代ともに「大濠・西公園・唐人町」が1位。だが、その人気度(回答率)は大きく異なり、最も高いのが40代(60.0%)で、低いのは30代(19.4%)だった。
そのほか、属性別に次のような特徴がみられている。 ▽家族に『中学生以下の子ども』または『65歳以上の高齢者』がいる回答者に限ると、全体で9位だった「藤崎」が3位に。
▽『福岡市都心部(中央区、博多区)在住者』の3位は全体で7位だった「六本松・桜坂」。『福岡市以外の福岡都市圏在住者』の1位は「平尾・小笹」、2位に全体で10位の「大野城」。
▽『通勤時間1時間以上』の回答者の1位に「天神・薬院」、3位には全体で12位だった「JR博多駅周辺・比恵」が入り、交通利便性が高いエリアが上位に食い込んだ。
▽『通勤手段に西鉄電車を利用している』回答者には、やはり西鉄沿線エリアの人気が高く、全体で16位だった「西鉄大橋駅周辺」が2位に入った 。
「大濠」人気の理由は住環境、
交通利便性、将来性、憧れ度
では、マンション選びの際、『立地、価格、間取り』の中で『立地』を最重視する人は、どこに住みたいのか表G。ここでも「大濠・西公園・唐人町」が断然1位。4位には全体で8位だった「春日原」がランクした。また、マンション購入予定『あり』『未定』の回答者に限ったランキング表Hでも、「大濠・西公園・唐人町」がダントツだった。
その人気の理由については、表Iを見てほしい。これは、回答理由を項目別にまとめて地域イメージをみたもの。「大濠・西公園・唐人町」は、『住環境』『交通利便性』『将来性』『憧れ度』の4項目で高い評価を受けている。
一方、人気度ワースト1だった「天神・薬院」は、特に『教育環境』『安全性』の面が居住エリアとしてネックになっていることがうかがえる。
文/井上雅博 Inoue Masahiro
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